皆さんは普段使っているケースやガラスフィルムなどのスマートフォンアクセサリーを購入する時、どういった点に注目しますか?
デザインが気に入るか?買いやすい値段か?
そういった点が最初に来ると思います。
そして、それとともにこの製品はきちんとした品質かなというのも気になりませんか?
せっかく気に入った製品なのに不良品だったりするとがっかりしてしまいますよね?
そういったことがないように製品を製造するうえで、ある一定の「基準」や「認証」を必要としているものがあるのをご存知ですか?
基準といってもその内容は1つだけではなく、実は様々な基準が厳格に設けられています。
例えば、以下の3つが主だった基準として知られています。
今回はその中でも「ISO」について、簡単にご紹介させていただきます。
「ISO」とは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 『International Organization for Standardization(国際標準化機構)』の略称で、主な活動は「ISO規格」という国際的に通用する規格を制定することです。
この「ISO規格」は、国際的な取引をスムーズにするために、様々な製品やサービスに関して『世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしましょう』という国際的な基準になっています。
この基準の制定や改訂は、日本を含む世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。
皆さんの身近なものの例としては、非常口のマーク(ISO 7010)やカードのサイズ(ISO/IEC 7810)、ネジ(ISO 68)といったものが挙げられ、これらは製品そのものを対象とする、「モノ規格」と呼ばれる規格になっています。
その他にも、「モノ規格」のような製品を対象としたものではなく、「ISO 9000シリーズ」と呼ばれる品質マネジメントシステムに関する規格があります。
この規格は、品質に関する規格ではありますが、一般的にある「すぐ壊れたり使い勝手が悪い=品質が悪い」という基準ではありません。
使い勝手の悪いことと品質の良し悪しは無関係で、あくまで要求事項を満たしていれば、それはよい品質のモノということになるそうです。
そしてその要求事項の内容は様々ですが、一般的には4つの種類に分けられます。
1.企画の品質: 製品で実現しようとしている特性に対する顧客の要求。
2.設計の品質: 企画の段階で検討された特性の水準や品質仕様。
3.製造の品質: 図面・仕様書などの設計文書。
4.サービスの品質: 調整、据え付け、消耗品の補給、不良品などへの対応に対する顧客の要求。
「品質」は「製品」に対する評価基準の1つですが、「ISO 9000シリーズ」では実体のあるモノ限らず、輸送やソフトウェアなど無形のものも製品とされています。そのため、この基準は製造業に限らずサービス業にも実際適用されています。
今回、製品自体の品質というよりも製造するうえでどんな基準があるのかというようなちょっと深い内容でしたが、製品を製造するためには様々な基準をクリアして初めて店頭に並んでいるというのをぜひ覚えておいてください。