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『i’s Deco』の開発裏話

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2020.01.17
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『i’s Deco』の開発裏話



執筆者:プロダクトデザイナー DARYL


i’s Decoが発売になってからまだ1ヶ月程度ですが、これまでにない商品ということでSNSでの反響や販売店からの高評価をいただき話題の商品になりつつあります。
そこで今回は、プロダクトデザインの面からみたi‘s Decoの開発裏話を紹介したいと思います。


■iPhone11の発表と共に

毎年行われる新型iPhoneの発表は世界中のAppleファンにとって大切なイベントで、私たちも皆さんと同じようにデザインはどうなるのかどういった機能があるのかをドキドキしながら見ています。
iPhone11シリーズが発表された時に最初に気になったのは、やはりカメラユニットが大きくなりレンズの数も増えたことでした。 そして、じっとカメラ周りを見ながら、いくつかの考えが浮かびました。(図1)
ユニット全体がガラスになっていてすごく綺麗ですが、背面全体に対して大き過ぎるかなと思いました。
しかし、それと同時にこれだけ大きいなら何か良い表現が出来たら面白いかもと思いました。

図1

図1


■『飾る』というコアコンセプトの誕生

コアコンセプトの誕生は意外とすぐに決まりました。今までのカメラ周りの商品ですと、大抵が保護機能やタフさを打ち出していることが多く、それだと真新しさが無いなと思いました。
それであれば、カメラユニットの大きさを活かしてデコレーションするのは新しいし、ユーザーの皆さんがカスタマイズ出来るので面白いかなと思い『飾る』というコアコンセプトで商品開発をすることに決まりました。


■開発を開始

とにかくまずはこの広い面積をどう隠すか考えました。
例えば、カメラ周りだけでなく背面全体も隠したらどうか?
それともカメラ周りだけ覆い、レンズだけ残したらどう見えるか。
色々と検討しましたが、普通はケースと一緒に使うことが多いので、一緒に使えるものにしようというアイデアに集約しました。(図2)
図2

図2



開発するにあたり、まずは実物がないと実感出来ないということと、そもそも実現可能なのかが見えにくいので3Dプリンターを使ってプロトタイプを作成しました。(図3)
図3

図3


そしてこのプロトタイプをもとに1番綺麗に見えて適切なサイズはどれぐらいかを検討し、実際に工場でいろんなサイズのサンプルを作りました。(図4)
図4

図4


今やデジカメにとって代わるぐらいiPhoneのカメラは重宝されているので、使用するうえで干渉を起こしたりすることは絶対に避けないとなりませんでした。
そのため、Appleが開発用に公開しているデータをもとに3D CAD上で写り込みやモアレが出ないかなど検証しました。(図5)
図5

図5


■量産品について

試作と3Dデータでの検討を繰り返し、最終仕様が決まりました。
あらゆるケースと合わせることができるように最小のサイズにしたため、左上のレンズと左外周の間の幅が細く、弱そうに見えるかもしれません。
しかし、PC+アクリルの複合素材を使用しているので、説明通り貼って頂ければ、安心して使っていただけると思います。(図6)

図6

図6


そして背面には固定するために粘着シートが付いていますが、この粘着シートもどんな形状がいいか色々と検証し、図7のような形状になりました。
図7

図7


そして、商品の表面には出荷時に傷が付かないように保護用の透明なフィルムが付いていますので、剥がすのを忘れないでください。剥がしたら、ピカピカになります。(図8)
図8

図8



実際に端末に装着してみました(図9)
図9

図9


■最後に

まだ発売して1ヶ月程度ですが、これから話題になる商品にしていきたいと思いますので、皆さんも自分なりのカスタマイズをして楽しんでください!
図10
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